Monday, May 20, 2019 10:20 AM

ウクライナ紛争停戦が優先 新大統領就任、議会解散も

 ウクライナのゼレンスキー新大統領(41)が20日、就任した。首都キエフの最高会議(議会)での就任演説で、東部2州の一部を実効支配する親ロシア派武装勢力との紛争の停戦が「最優先課題だ」と強調、ロシアと「対話の用意がある」と述べた。ポロシェンコ前大統領の会派が最大勢力の議会を解散するとも宣言した。

 10月下旬に予定されていた議会選が前倒しで実施される可能性が出てきた。ポロシェンコ氏を支えてきたクリムキン外相、ポルトラク国防相、トゥルチノフ国家安全保障防衛会議書記は20日までに辞意を表明。ゼレンスキー氏は演説で内閣総辞職を呼び掛けた。

 ウクライナは2014年に南部クリミア半島をロシアに一方的に編入され、東部2州で親ロシア派武装勢力との紛争が続いている。ゼレンスキー氏は紛争の停戦について「平和到来のためなら支持率を失っても困難な決定を恐れない」と決意を表明。ロシアとの対話開始の条件としてウクライナ人捕虜の返還を求めた。(共同)