Thursday, May 30, 2019 10:37 AM

女性登用を直接働き掛け 経営トップに30%クラブ

 企業の女性役員拡大を目指す産学官のキャンペーン「30%クラブジャパン」の活動に参画する機関投資家のグループが30日、東京都内で記者説明会を開き、経営トップとの対話を通じて登用を直接働き掛けていく方針を示した。取締役会の多様性確保を後押しし、企業価値の向上や競争力強化につなげてもらう狙い。

 30%クラブジャパンの運営に携わるデロイトトーマツコンサルティングの只松美智子シニアマネジャーは「日本企業は優秀な人材を獲得できず、持続可能性に危機感がある」と指摘。米銀行大手バンク・オブ・ニューヨーク・メロンのダグラス・ハイマス在日代表は「多様性が豊かな企業ほど投資の成果は上がる。株主利益の最大化を図りたい」と意義を説明した。

 30%クラブジャパンは5月1日に活動を開始した。機関投資家のグループは問題提起や対応策の提案を行うが、働き掛けに強制力はない。三井住友トラスト・アセットマネジメント幹部は「企業が自らより良い形に変わるのを支援したい。経営陣全体で問題意識を共有してほしい」と語った。(共同)