Friday, May 31, 2019 10:30 AM

米の台湾政策に「反対」 中国、国防トップ会談で

 シャナハン米国防長官代行と中国の魏鳳和国務委員兼国防相が31日、シンガポールで会談した。中国国防省によると、魏氏は米軍艦の台湾海峡通過などを念頭に、台湾を巡る米国の言動に「断固とした反対」を表明した。米中貿易摩擦で両国の対立が先鋭化する中、南シナ海や台湾を巡り安全保障の分野でも緊張が高まっていた。

 米中国防トップによる会談は、2018年11月にマティス国防長官(当時)と魏氏がワシントンで会談して以来。トランプ政権は艦船による台湾海峡通過を繰り返しているほか、米台高官の会談を実施するなど台湾支援の姿勢を鮮明にしている。

 ロイター通信によると、シャナハン氏は会談に先立ち、地対空ミサイルの導入など中国による南シナ海の軍事拠点化に関し「中国は防衛目的だと主張するが、やり過ぎだ」と記者団に述べ、中国を批判した。会談でも一方的な現状変更をやめるよう求めたとみられる。(共同)