Tuesday, June 04, 2019 10:57 AM

イスラエルとシリアが応酬 米イランの緊張背景か

 シリアからイスラエルに向けたロケット弾発射と、イスラエル軍による報復攻撃が断続的に発生している。背景には内戦を通じてシリアでの影響力を高めたイランと、イスラエルの同盟国である米国との軍事的緊張があるとの見方が大勢だ。衝突が激化すれば火の粉が広がり、中東全体の不安定化につながる懸念もある。

 イスラエル軍は5月27日にシリア南西部クネイトラ県のミサイル発射施設、6月2日にはシリア首都ダマスカス近郊とクネイトラ県、中部ホムスの軍事施設を空爆した。いずれもシリアからイスラエル側にロケット弾が発射されたことへの報復措置。空爆の対象はイラン系部隊やレバノンの民兵組織ヒズボラなどの拠点で、シリア人権監視団(英国)などによると計16人が死亡した。

 イスラエル紙ハーレツは3日、シリアからのロケット弾発射について「背後にイラン革命防衛隊か、イランの影響下にあるイスラム教シーア派系の部隊がいる」とする専門家の見方を紹介。米イランの緊張が関係している可能性を指摘した。(共同)