Thursday, June 06, 2019 10:19 AM

大学の学部譲渡容易に 少子化、再編統合後押し

 文部科学省が、私立大同士で学部の譲渡ができるよう制度を改正し、全国の学校法人などに通知したことが6日、分かった。従来は特定の学部だけを譲り渡すことはできず、いったん学部を廃止した後、譲渡先の大学が改めて新設する必要があった。

 18歳人口が減少し、私大経営は厳しさを増している。文科省は、強みのある学部に教育資源を集中させようとする私大などの利用を見込んでいる。学部譲渡の手続きが大幅に簡素化されたことで、私大の再編が進む可能性がある。

 当該の学部などの学生は、譲渡によって在籍する大学が変わることになる。所属する教員の待遇や研究体制の維持にも目配りが必要となる。文科省は、学生や保護者らに対して十分な説明機会を設けるといった配慮も求めている。(共同)