Thursday, June 06, 2019 10:22 AM

ルノー、日産統合に照準 FCAは代替案模索

 欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は6日、フランス大手ルノーに対する経営統合提案を撤回、世界最大規模の自動車グループを目指す計画はいったん白紙となった。ルノーは企業連合を組む日産自動車に照準を合わせ、経営統合を求めて圧力を強めることが予想される。FCAは他社との提携や統合といった代替戦略を模索することになりそうだ。

 環境対応や自動運転などへの巨額投資を求められる自動車メーカーは、他社との統合などを通じた経営規模の拡大を追い求めている。自動車メーカー再編を巡り、各社の動きが加速する可能性が高い。

 ルノーはFCAとの統合が明らかになる前から日産に統合を求めてきた。ルノー筆頭株主のフランス政府も日産との統合を後押ししている。両社の関係を「不可逆なもの」にするようルノー経営陣に要求してきたが、経営の主導権を手放したくない日産はこれを拒否してきた。(共同)