Friday, June 07, 2019 10:44 AM

景気、2カ月連続「悪化」 生産改善も判断据え置き

 内閣府は7日、4月の景気動向指数を発表し、経済情勢の基調判断について、景気が後退している可能性が高いことを表す「悪化」に据え置いた。悪化は2カ月連続。自動車や生産用機械の生産が改善したが、基調判断を上方修正する基準には達しなかった。米中貿易摩擦により、海外経済は停滞の懸念が続く。政府は今年10月の消費税増税を控える中で、景気の鈍化が一時的なものかどうか難しい判断を迫られそうだ。

 景気の現状を捉える一致指数(2015年=100、速報値)は前月比0.8ポイント上昇の101.9となった。上昇は2カ月ぶりだが、中国経済の減速で電子部品などの生産が振るわず、上昇の勢いは弱かった。

 一方、新車の効果などで自動車の売れ行きは良く、生産も堅調だった。鉱工業生産指数が上昇したほか、卸売業の商業販売額もプラスに寄与し、一致指数の上昇に寄与した。数カ月先の景気を映し出す先行指数は0.2ポイント低下の95.5だった。(共同)