Monday, June 10, 2019 10:17 AM

メタボ健診低調、交付金減 政府、国保で自治体対象に

 自営業や無職の人らが加入する国民健康保険(国保)を巡り、政府は10日、特定健康診査(メタボ健診)の実施率が低いなど、病気予防や健康づくりを促す取り組みが遅れている自治体を対象に、交付金を減らす方針を固めた。積極的な自治体には交付金を増額する国保の「保険者努力支援制度」に減点方式を初めて導入し、2020年度から実施する。

 21日にも策定する経済財政運営の指針「骨太方針」原案に明記した。国保は高齢者や低所得の加入者が多く、医療費の水準も高いため慢性的な赤字が続く。厳しい評価も加えることで、医療費抑制に向けた自治体間の競争を促し、国保の財政健全化につなげたい考え。

 保険者努力支援制度は、18年度に国保の運営主体が市区町村から都道府県になったことに伴い本格実施された。交付金は都道府県、市区町村それぞれ計500億円に上る。(共同)