Monday, June 10, 2019 10:19 AM

香港で「103万人」デモ 中国への容疑者移送反対

 香港で9日、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に反対する大規模デモが行われ、主催した民主派団体の発表によると103万人が参加した。終点の立法会(議会)周辺で、デモ後に若者らが激しく警官隊と衝突、少なくとも警官8人が負傷した。警察は違法集会の容疑などで男女計19人を逮捕した。

 1997年の中国への返還以降、最大規模のデモで、米国や英国などでも反対デモが行われた。香港政府トップの林鄭月娥行政長官は10日、記者会見し撤回に応じない方針を表明した。7月までの可決を目指すとみられる。中国外務省の耿爽副報道局長は、デモの背景に外国勢力による干渉があったとして「断固反対する」と述べた。

 デモは民主派団体「民間人権陣線」が主催し、今回で3回目。立法会周辺で、改正案採決などに備え「立法会包囲のリハーサル」を行い、香港政府に圧力をかけた。参加者は「希望」を象徴する白い服を着て「悪法を撤回しろ」と叫びながら、香港中心部を行進した。警察はピーク時で参加者は24万人だったと発表した。(共同)