Tuesday, June 11, 2019 10:36 AM

日産、ルノー攻防激化 統治改革で連合にきしみ

 企業連合の主導権を巡る日産自動車とフランス大手ルノーの攻防が激化している。日産は25日に予定する株主総会に指名委員会等設置会社への移行を柱とする統治改革の議案を諮るが、日産への影響力をそがれるとみたルノーは総会で議決を棄権するとの書簡を送り付け、反発を買った。両社のきしみは隠せない。

 「指名委員会等設置会社は絶対にやらなければならない」。日産の西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)は、ルノーによる書簡送付が報じられた10日、記者団を前に息巻いた。

 日産の前会長カルロス・ゴーン被告=会社法違反などの罪で起訴=の事件を受けた統治改革は喫緊の課題。ルノーのジャンドミニク・スナール会長が、兼務する日産の取締役として改革に賛成した経緯もあり、議決棄権は信義に反するといら立ちを強めている。(共同)