Wednesday, June 19, 2019 10:23 AM

豪で初めて安楽死解禁 ビクトリア州

 オーストラリア南東部ビクトリア州で19日「安楽死法」が施行され、終末期の患者の安楽死が解禁された。オーストラリアの州としては初めて。原則として余命半年以内の宣告を受け、68項目に及ぶ基準を満たした患者が投薬により自発的に死を選ぶことが可能となった。

 地元メディアによると、同州のアンドリュース首相は安楽死法について「人生の終末にある人たちに慈悲のある選択、尊厳のある選択を可能にするものだ」と述べ、2017年11月に州議会が合法化法案を可決してから1年半かけて慎重に準備を進めたと強調した。州政府は今年は12人程度、将来的に毎年最大約150人が安楽死を選ぶようになるとみている。

 対象となるのは、同州に1年以上住む18歳以上で、オーストラリアの市民権か永住権を持っている必要がある。重い病や耐えがたい苦痛を抱えている場合、診断を経て医師に致死量の投薬を依頼できる。(共同)