Wednesday, June 19, 2019 10:23 AM

親の体罰禁止、来春から 改正虐待防止法が成立

 親による子どもへの体罰を禁止し、児童相談所の体制強化を盛り込んだ改正児童虐待防止法と改正児童福祉法が19日、参院本会議で全会一致により可決、成立した。一部を除き来年4月から施行される。昨年3月に東京都目黒区で船戸結愛ちゃん=当時(5)=が死亡するなど悲惨な事件を受けた法改正で、罰則はないものの、しつけの在り方を見直すきっかけとなりそうだ。

 今年1月には千葉県野田市で栗原心愛さん=同(10)、今月5日にも札幌市中央区で池田詩梨ちゃん(2)が衰弱死する事件が発生。児相などの不手際が次々と明らかになり、抜本的な対策強化が求められていた。与党は今国会での成立を目指し、医学的・心理学的な知見に基づく再発防止プログラムの実施を努力義務にするなど、野党案の一部を盛り込んだ。

 虐待の理由を「しつけ」と称するケースが後を絶たない現状を踏まえ、親権者や里親、児童福祉施設長による体罰禁止を明文化。政府は今後、体罰を定義するガイドラインを作成する。(共同)