Wednesday, June 26, 2019 10:18 AM

中国で外国名排除運動 「西洋にこびるな」

 「パリビルは西洋崇拝」。中国各地で、海外の地名などを用いた施設や居住区が「外国にこびている」として当局の“ブラックリスト”に掲載され、改名を迫られるケースが相次いでいる。欧米重視の風潮を問題視する習近平指導部の意向を受けた措置とみられるが、「権力の乱用」などと非難の声も出ている。

 26日付の共産党機関紙、人民日報は「中国のごく一部の人たちの間で外国にこびる心理があり、米国との貿易摩擦でも本能的に米側のやり方に納得してしまう」として、「米崇拝」を戒める論評を掲載。米中対立を背景に、中国で欧米の文化や民主主義など「西側の価値観」を排除する動きが強まる可能性がある。

 中国メディアによると、民政省(日本の厚生労働省に相当)や公安省などは昨年12月、施設名の管理強化に関する通知を出し、西洋風や荒唐無稽の「不適切な」名前を取り締まるよう指示した。(共同)