Tuesday, July 02, 2019 10:42 AM

老後所得、年金のみが半数 「苦しい」全世帯で57%

 65歳以上の高齢者世帯のうち、働いて得られる収入がなく、総所得が公的年金・恩給のみの世帯が半数に上ることが2日、厚生労働省の2018年国民生活基礎調査で分かった。生活状況を聞いたところ、高齢者世帯で「苦しい」と答えた割合は55.1%に上り、前年から0.9ポイント増えた。全世帯でも1.9ポイント増の57.7%だった。1世帯当たりの平均所得(17年)は、全世帯は551万6000円で4年ぶりに前年を下回った。

 高齢者世帯数は1406万3000に上り、全世帯に占める割合は27.6%で、それぞれ過去最高となった。老後に2000万円の蓄えが必要とした金融庁審議会報告書で年金不安が高まる中、多くの人が年金頼みで暮らしている可能性が大きいことが浮き彫りになった。

 厚労省は「働く高齢者が増える一方、依然として公的年金のみで暮らす人が多い」と認めた。(共同)