Monday, July 08, 2019 10:35 AM

ウラン濃縮20%以上も イラン、核合意上限超過

 イラン原子力庁報道官は8日、核合意の上限を超過してウラン濃縮度が約4.5%に達したと共同通信の取材に明らかにした。合意履行停止の第3段階として、20%以上に高めることも選択肢だと述べた。原子力庁によると、20%超の濃縮を実行すれば過去最高の濃縮度となる。技術的に核兵器級の90%の高濃縮ウラン製造が容易になるため、国際社会の強い反発は必至だ。

 報道官は、ウラン濃縮に使う遠心分離機の稼働数を増やすことも考えられると述べた。トランプ政権は7日、対イラン制裁強化の方針を表明。トランプ大統領は「イランは気をつけた方がいい」と警告したが、イランは圧力に屈しない姿勢を示した。濃縮度4.5%は原発燃料並み。イランは既に20%の濃縮技術を持っている。

 国際原子力機関(IAEA)報道官は8日、イランが行ったとするウラン濃縮度の検証作業を進めていると述べた。(共同)