Thursday, July 11, 2019 10:05 AM

英米大手の大衆薬統合承認 欧州委、世界最大へ前進

 欧州連合(EU)欧州委員会は10日、英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)が大手ファイザーと一般用医薬品(大衆薬)事業を統合する計画を条件付きで承認した。世界最大規模の大衆薬企業を設立する計画が大きく前進した。

 欧州委は、統合によって鎮痛剤関連の競争が減り、ドイツやイタリアなど各国で価格上昇を招く恐れがあることを懸念。このため、両社はファイザーの一部事業を別の会社に売却することを提案。欧州委はこの売却を統合の条件とした。

 両社は合弁会社を設立し、GSKが68%、ファイザーが32%出資する。両社は今年後半に統合を完了させる方針。新会社の売上高の規模は約98億ポンド(約1兆2000億円)とされ、大衆薬で世界最大規模となる。GSK本体は医療用医薬品開発などに経営資源を集中し、開発力を高めたい考え。(共同)