Monday, July 15, 2019 10:41 AM

本土境界へデモ拡大 香港、主催者「11万人超」

 香港から中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の完全撤回を求める大規模デモが14日、本土と隣接する香港・新界地区で初めて行われ、主催者発表で11万5000人(警察発表は2万8000人)が参加した。警官隊は同日夜、車道を占拠していた若者らを強制排除。ショッピングモールに逃げ込んだ若者と衝突し、一部を拘束した。負傷者も出た。

 香港島の立法会(議会)周辺で行われていたデモは、今月に入り九竜地区などに拡大し、若者と警官隊の衝突も頻発。改正案反対派は今後、各地でデモを行う予定で、運動は長期化しそうだ。政府トップの林鄭月娥行政長官は求心力を失っており、香港社会がさらに混乱する恐れがある。英紙フィナンシャル・タイムズは14日、林鄭氏が数回にわたり中国政府に辞任を申し出たが、拒否されたと伝えた。

 14日のデモでは、林鄭氏の辞任や「真の普通選挙」の実施などを要求。参加した女性(55)は「民主化実現まで抗議を続ける」と話した。(共同)