Wednesday, July 17, 2019 10:21 AM

芥川賞に今村夏子さん 直木賞は大島真寿美さん

 第161回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)は17日、東京・築地の料亭「新喜楽」で選考され、芥川賞は今村夏子さん(39)の「むらさきのスカートの女」(「小説トリッパー」春号)に、直木賞は大島真寿美さん(56)の「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」(文芸春秋)に決まった。

 記者会見した今村さんは「大変驚いています。とてもうれしいです」とぎこちない笑みで喜んだ。大島さんは「びっくりしています。あまり実感がない感じ」と話した。

 今村さんは広島市生まれ、大阪市在住で、作品に三島由紀夫賞受賞作「こちらあみ子」など。受賞作は、主人公の「わたし」が近所で異彩を放つ女性をストーカーのように観察し続ける、ねじれたユーモアに満ちた物語。選考委員の小川洋子さんは「実在するのか妄想か分からない女性を鏡にし、そこに映る『わたし』の本性を描く試みが成功している」と述べた。(共同)