Thursday, July 18, 2019 10:29 AM

米イラン間で対応苦慮 日本、有志連合巡り板挟み

 日本政府は、イラン沖ホルムズ海峡周辺の安全確保に向けた米国主導の有志連合構想への対応に苦慮している。構想への不参加を促すイランは日本の伝統的な友好国。双方の板挟み状態になっているためだ。米政府による19日の説明会で内容を確認した上、情勢も見極めつつ、対処方針を定めることになりそうだ。

 有志連合結成を目指す米国の狙いは、自国の軍事的な負担の軽減とイラン包囲網の構築にあるとされる。ホルムズ海峡は日本にとってエネルギー供給の生命線。トランプ大統領が海峡を通るタンカーは自国で守るべきだと主張する中、何らかの「貢献」を求められる展開も予想される。

 日本のジレンマは、有志連合への参加が「イランを敵に回すことを意味する」(外務省関係者)点にある。実際に参加するとしても、自衛隊艦船の派遣は自衛隊法や安全保障関連法に該当せず「現状では非現実的」(防衛省関係者)との見方が強い。(共同)