Tuesday, July 23, 2019 10:31 AM

原油制裁解除で関係改善 イラン外相、米議員と接触

 イランのザリフ外相が、ニューヨーク訪問中の18日に米共和党の上院議員と接触し「米政府がイラン産原油の禁輸制裁を解除すれば、2国間関係は改善されるだろう」との伝言をトランプ大統領に直接届けるよう伝えたことが23日、複数のイラン政府筋の話で判明した。関係者によると、この議員はトランプ氏と親密なランド・ポール氏。

 核合意履行の段階的停止や米軍無人偵察機の撃墜などで強硬姿勢を示すイランが、水面下で米政府との交渉の可能性を探っていることが判明した。ただ最高指導者ハメネイ師はトランプ政権と交渉しないと明言しており、交渉に乗り出すには米側の大幅な譲歩が必要とみられる。

 政府筋は、トランプ政権内ではボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)やポンペオ国務長官ら強硬派が「イラン嫌悪に基づいた政策」を推進していると指摘。「対イラン強硬派ではなく、トランプ氏に近い政治家を通じて、イランの考えを直接トランプ氏に伝えることが非常に重要だ」と強調した。(共同)