Tuesday, July 23, 2019 10:32 AM

世界経済3.2%に減速 IMF、米中摩擦が影響

 国際通貨基金(IMF)は23日、最新の世界経済見通しを発表し、2019年の世界全体の実質経済成長率を3.2%とし前回の4月時点から0.1ポイント下方修正した。米中両国が互いに輸入品に追加関税を課す貿易摩擦が響いた。日本は0.9%で0.1ポイント引き下げた。

 19年の世界成長率引き下げは昨年10月以降、4回連続。20年は3.5%に回復すると見込んだが、貿易摩擦改善などが前提となり「この予測は心もとない」とも説明した。米中摩擦に加え、米政権が検討する輸入自動車への追加関税や英国の欧州連合(EU)離脱問題の行方によっては世界各国のサプライチェーン(部品の調達・供給網)が混乱し、景気が一段と減速する可能性がある。

 日本は今年1〜3月期の実質成長率が年率換算で2.2%だったが、輸入の落ち込みによる計算上のかさ上げ効果が大きく「基調的な勢いの弱さ」を隠したと分析。10月に予定される消費税率引き上げの影響は「財政政策でいくらか緩和される」としながらも、20年は0.4%に減速すると見込んだ。(共同)