Tuesday, July 23, 2019 10:32 AM

首相、きょう家族と面会 ハンセン病訴訟敗訴で

 安倍晋三首相はハンセン病元患者家族訴訟の国の敗訴確定を受け、24日午前に元患者の家族らと面会する。菅義偉官房長官が23日の記者会見で発表した。菅氏は「政府としては家族の皆さんの声に耳を傾けながら寄り添った支援を進め、この問題の解決に全力で取り組んでいく」と強調した。根本匠厚生労働相も24日夕、原告らと面会する予定。今回の面会を皮切りに差別被害の回復に向けた補償について具体的な検討が始まる。

 政府によると、首相は30分間にわたり、原告・弁護団の代表と面会。既に発表している首相談話では「お会いしてこの気持ち(おわび)をお伝えしたいと考えています」としており、原告に直接謝罪するとともに、今後の補償の在り方について意見を聴くとみられる。

 6月28日の熊本地裁判決は、国が長年続けたハンセン病の隔離政策により、家族も深刻な偏見・差別を受けていたと認定。561人の原告のうち541人に1人当たり33万〜143万円、計約3億7600万円を支払うよう国に命じた。(共同)