Tuesday, July 23, 2019 10:33 AM

中国の李鵬元首相死去 天安門事件で弾圧主導

 1989年6月の天安門事件で民主化運動の武力弾圧を主導した中国の李鵬元首相が22日、病気のため北京で死去した。90歳だった。中国国営通信の新華社が23日、報じた。88年から10年間、首相を務めた後、江沢民指導部時代に共産党序列2位として全国人民代表大会(全人代)の常務委員長(国会議長)に就任した。

 新華社の記事は、天安門事件の際に李氏が「果断な措置で反革命暴乱を平定し、党と国家の運命に関わる闘争で重要な役割を発揮した」と評価した。習近平指導部は事件での武力弾圧を正当化する姿勢を堅持しており、李氏の死去が、事件を再評価する機運を生む可能性は低いとみられる。

 上海生まれ。父が国民党に処刑され「革命烈士」の遺児として周恩来首相夫妻が養育。48年、ソ連に留学し、モスクワ動力学院で学んだ。(共同)