Thursday, July 25, 2019 10:12 AM

日本、挑発行為の意図分析 米朝協議の行方注視

 日本政府は25日、短距離ミサイルを発射した北朝鮮の意図について分析を進めた。非核化を巡る米朝の実務者協議再開が調整される中での挑発行為に対し「交渉で優位に立つための揺さぶり」(外務省関係者)との見方が出ている。協議再開が困難になれば、安倍晋三首相が目指す金正恩朝鮮労働党委員長との直接会談にも影響するとして、行方を注視している。

 外務省幹部は、北朝鮮の狙いについて「対米交渉の前に『強い国力』を示威するためだ」と指摘。安全保障に詳しい自民党議員は、ボルトン米大統領補佐官の訪韓直後という点から「協議に前向きなトランプ大統領と強硬派のボルトン氏の分断を図った」と語った。

 政府は、日朝首脳会談について「条件を付けずに向き合う立場に変わりはない」(菅義偉官房長官)としているものの「米朝協議が動かなければ日朝対話の機運は生まれない」(政府関係者)のが実情だ。(共同)