Thursday, August 01, 2019 10:14 AM

韓国の優遇措置除外へ 政府きょう閣議決定

 河野太郎外相は1日、タイの首都バンコクで韓国の康京和外相と会談した。河野氏が元徴用工問題の解決を重ねて求めたのに対し、康氏は日本が発動した半導体材料の輸出規制強化の撤回を要求。安全保障上の輸出管理で優遇措置を取る「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正の中止も求め、会談は平行線に終わった。日本政府は予定通り2日に政令改正を閣議決定する方針だ。

 康氏は、更新の判断期限を8月下旬に迎える日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)への影響を示唆した。歴史問題に端を発した日韓の対立は、通商から安保分野にも広がり、一層深刻化する可能性が出てきた。

 会談で河野氏は輸出規制強化について、安全保障を目的とした正当な措置だと説明。元徴用工訴訟で賠償を命じられた日本企業が実害を被らない対応策を改めて要請した。康氏は韓国がホワイト国から外された場合、日韓安保協力の枠組みの在り方について考慮せざるを得ないと伝えたと記者団に明らかにした。(共同)