Thursday, August 08, 2019 10:22 AM

「高校野球変わらないと」 鈴木長官、日程見直し要望

 スポーツ庁の鈴木大地長官は、高校野球で投手の連投や投げすぎが懸念されている問題で「『高校で燃え尽きてもいい』は時代遅れ。故障なく精いっぱい戦うことが重要」と述べ、過密な試合日程の見直しを含めた対策の必要性を指摘した。7日に共同通信のインタビューに応じた。投手の健康管理を重視する風潮が社会に広まりつつある中、「世の中の流れを敏感に察知し、高校野球は変わらなければいけない」と一層の改革も求めた。

 米国では18歳以下の投手を対象とした「ピッチ・スマート」が2014年に発表され、1日の投球数の上限や適切な登板間隔、年間の休養期間などを勧めている。この指針に賛同し「球数制限、日程、登板間隔を総合的に考えながら議論されるのが一番いい」と語った。日本高等学校野球連盟は4月に投手のけが予防を議論する有識者会議を発足させ、9月には全国大会で一定の日数で投げられる具体的な球数の制限を検討する見通しだ。

 甲子園大会の出場が懸かった岩手大会決勝で、大船渡が最速163キロを誇る佐々木朗希投手を起用せず、敗れた。議論を呼んだ登板回避には「監督の判断を尊重すべきだ」と述べるにとどめた。(共同)