Monday, August 12, 2019 10:19 AM

墜落34年、鎮魂の祈り 御巣鷹の尾根で慰霊登山

 乗客乗員520人が亡くなった1985年の日航ジャンボ機墜落事故から34年を迎えた12日、遺族らが墜落現場となった群馬県上野村の「御巣鷹の尾根」に慰霊登山した。麓の「慰霊の園」では追悼行事が営まれ、520本のろうそくに火をともし、墜落時刻の午後6時56分に合わせて参列者が全員で黙とうした。事故現場周辺は終日、鎮魂の祈りに包まれた。

 日航を含む国内航空会社では昨年来、パイロットが乗務前の呼気検査でアルコールを検出する不祥事が続発。日航の赤坂祐二社長は墜落地点に立つ「昇魂之碑」で献花後に取材に応じ「みなさんは『何やってるんだ。事故を忘れたのか』と思っているのではないか。申し訳ない一心で登った。乗務員の意識改革をきめ細かくやっていく」と述べた。

 遺族は朝から墓標のある尾根を目指して登山した。午前10時半ごろには昇魂之碑の前で黙とうし、シャボン玉を飛ばしたり、「安全の鐘」を鳴らしたりして事故の再発防止を祈った。(共同)