Wednesday, August 14, 2019 10:50 AM
対中制裁発動、一部延期 米大統領、年末商戦配慮
米通商代表部(USTR)は13日、中国からの輸入品3000億ドル(約32兆円)に10%の追加関税を課す制裁「第4弾」に関し、一部品目の発動時期を当初予定していた9月1日から12月15日に延期すると発表した。トランプ大統領は「クリスマスシーズンのためだ。関税の一部が米消費者に及ぼす影響に備えた」と記者団に説明。年末商戦への直撃を避け、消費への悪影響を抑える狙い。
米中両国が交渉を続ける環境は維持されたが、中国の産業補助金の是正などを巡る溝は依然として埋まらない状況で、貿易摩擦解消の道筋は見えない。
発動時期を延期するのはスマートフォンやノートパソコン、ゲーム機など。USTRはまた、健康や安全保障などに関する製品を制裁対象から外すことも発表した。それ以外の追加関税は9月1日に実施する。
第4弾を予定通りに実施すれば、中国からのほぼ全ての輸入品が追加関税の対象となり、消費落ち込みへの懸念が強まっていた。発動延期の発表を受け、ニューヨーク株式市場では米中貿易摩擦への警戒感が和らぎ、ダウ工業株30種平均が一時、前日比で500ドル超上昇。外国為替市場では円安ドル高が進んだ。(共同)
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