Wednesday, August 14, 2019 10:51 AM

歓迎は「自立できる」移民 米高官、女神像の詩改変

 トランプ政権で移民対策の責任者である市民権・移民局(USCIS)のクチネリ局長代行は13日、米公共ラジオ(NPR)で、ニューヨークの「自由の女神」像の台座に刻まれた有名な詩の一節を言い換え、米国は「自立できる人々」を移民として歓迎すると述べた。

 ユダヤ人の女性作家エマ・ラザラスによる1883年のこの詩は今では一般的に、広く移民を受け入れる米社会の理念をうたっていると解釈されている。クチネリ氏は原文の「疲弊し、貧しい人々」という表現に「自立でき生活保護者にならない人々」という語句を補った。

 クチネリ氏はCNNテレビで、詩が描いていたのは「欧州出身者のことだった」とも指摘。欧州からの移民のみを歓迎しているとも捉えられかねない言及に、来年の大統領選で出馬表明しているオルーク元下院議員(民主党)はツイッターで「政権は自由の女神像が白人だけに適用されると考えている」と批判した。(共同)