Wednesday, August 14, 2019 10:51 AM

香港デモ、経済に打撃 空港停止、対立は深刻化

「逃亡犯条例」改正案を発端とした香港政府への抗議活動が本格化して約2カ月が経過し、経済への顕著な影響が出始めた。抗議活動は空港業務の機能停止にまで発展し、デモ隊と政府の対立は深刻化。香港政府トップの林鄭月娥行政長官は米中貿易摩擦と抗議活動で香港が「内憂外患」にあると訴えている。

 香港の裁判所は14日までに、空港内の指定された場所以外でのデモを禁じる臨時命令を出した。香港国際空港では同日午後、ターミナルへの入場が規制され、デモ隊による大規模な抗議活動は行われていない。

 警察によるデモ隊の強制排除に憤る若者らは観光客の多い繁華街で過激なデモを繰り返し、アジア有数のハブ(拠点)空港を占拠した。デモの制圧を警察に頼る林鄭氏は、改正案反対派が求める警察の「暴力」を調べる独立調査委員会の設置には応じず、事態の沈静化は見通せない。(共同)