Wednesday, August 21, 2019 11:06 AM

徴用工、輸出規制で平行線 日韓外相、対立緩和見えず

 河野太郎外相は21日、訪問先の中国・北京郊外で韓国の康京和外相と会談した。河野氏が元徴用工訴訟問題で解決策提示を求め、双方の主張は対立。康氏は対韓輸出規制強化の撤回を迫り、河野氏は正当と反論した。会談は平行線に終わり、対立緩和の糸口は見いだせなかったもようだ。河野氏は韓国で広がる日本製品の不買運動など反日的動きに懸念を伝達。康氏は、焦点の日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を更新するかどうかは「検討中」と述べた。

 両外相の会談は、今月1日にタイで開催して以来。両国による対立の深刻さが改めて裏付けられた形だ。28日には、日本が輸出管理の優遇措置を取る「ホワイト国(優遇対象国)」から韓国を除く政令が施行される。

 会談で河野氏は、元徴用工訴訟判決で国際法違反の状態が生じているとして早急な是正を要求。会談終了後、記者団に「この問題が日韓の最大の懸案であるという認識は共有できている」と語った。解決に向け、外交当局間で意思疎通を続ける方針では一致した。(共同)