Thursday, August 22, 2019 10:37 AM

年金財政検証、27日に公表 厚労省、制度改正議論へ

 厚生労働省は22日、公的年金財政の長期見通しを試算する5年に1度の「財政検証」の結果を27日に公表すると明らかにした。同日夕の社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の年金部会で報告する。検証結果を踏まえ、年金制度改正に向けた議論を本格化させ、来年の通常国会に関連法の改正案を提出する方針だ。

 今回の財政検証は六つの経済成長のパターンに応じ、公的年金の将来の給付水準を示す。現役世代の減少と平均余命の延びに伴って給付を抑える「マクロ経済スライド」が適用されるため、給付水準の低下が見込まれている。

 「老後に夫婦で2000万円の蓄えが必要」とした6月の金融庁審議会の報告書により年金不安が高まり、7月の参院選への影響を懸念した政府が公表を大幅に先送りしていた。前回の2014年は6月3日に公表された。(共同)