Monday, August 26, 2019 10:41 AM

「ヒール靴着用」規定多く 女性社員、健康被害も

 接客業務を担う女性従業員にヒールのある靴を着用させる規定があるかどうかを、航空会社を中心に共同通信が32社にアンケートしたところ、回答した28社のうち20社に規定があることが26日、分かった。「規定はない」としたものの、ガイドラインなどを設けている企業も3社。ヒールの高さや幅をセンチ単位で細かく定めた企業もある。

 ヒール靴の長時間使用で外反母趾や腰痛など健康被害に苦しむ人は少なくなく、選択肢を求める意見が出ている。改善を求める運動「#KuToo(クートゥー)」も多くの賛同を集めた。一方、企業は規定やガイドラインの理由を「制服との調和を図るため」「客に不快感を与えないため」などとしており、見直すとしたのは2社のみ。足元の「働き方改革」は道半ばのようだ。

 アンケートは7月に実施。ヒールのついたパンプス(足の甲のあいた婦人靴)姿での接客で知られる業界の主な企業(航空16社、銀行・保険6社、百貨店4社、ホテル3社、携帯電話3社)を選んだ。「着用を義務化、または推奨する規定はあるか」との問いに、20社は「ある」と回答。規定はないとしたうち、3社にはガイドラインや模範例があった。(共同)