Monday, August 26, 2019 10:45 AM

米産牛肉や乳製品関税下げ トウモロコシ追加輸入

 日米両政府は25日、フランス南西部ビアリッツでの首脳会談後に開いた共同記者発表で、貿易交渉の大枠合意を表明し、9月末の協定署名を目指す意向を示した。早ければ年内にも発効する。米側は日本に輸出する自国産の牛肉や乳製品など幅広い品目が関税撤廃・削減対象になると説明した。米国が離脱した環太平洋連携協定(TPP)の水準が上限の見込みだが、合意内容を明らかにしていない点が多く、行方が焦点。国内農家には試練となる。

 日米両首脳が合意した米国産トウモロコシの購入については、民間企業が9月以降、輸入を前倒しし、飼料用約250万トンを追加輸入する見通し。年間輸入量の約3カ月分に当たる。日本国内で新たな害虫の発生が確認されたことから、備蓄を積み増すという。日本政府は企業への支援措置を検討。配合飼料メーカーが備蓄する際の経費補助などを想定している。

 工業製品について、茂木敏充経済再生担当相は25日の記者会見で「日本の関心に沿った関税撤廃、削減が実現する」と強調した。ただ具体的な品目は明かさず、9月末に公表する考えを示した。(共同)