Wednesday, August 28, 2019 10:29 AM

アフリカ民間投資2兆円超 首相、実現へ後押し表明

 日本政府が主導し、アフリカの経済発展を巡り議論する第7回「アフリカ開発会議(TICAD)」が28日、横浜市で開幕した。安倍晋三首相は開会式で基調演説し、日本の対アフリカ民間投資が今後3年で200億ドル(約2兆1000億円)を超えるよう後押しする考えを表明した。アフリカへの日本企業の進出拡大が狙い。産業振興に向け6年で3000人の人材を養成するとも訴えた。日本政府は開幕に合わせ、財政悪化に苦しむ国の債務管理支援などアフリカへの協力事業を発表した。

 中国などが「最後の巨大市場」と呼ばれるアフリカへの進出競争を展開する中、日本の民間投資をさらに増やすことで、アフリカでの存在感を高める考えだ。最終日の30日に成果をまとめた「横浜宣言」を採択する。

 日本政府が明らかにした対アフリカ支援では、中国の過剰融資で債務超過に陥る「債務のわな」問題について、財政事情が悪い国に債務管理の専門家を派遣するほか、延べ30カ国の担当者に研修を実施。日本企業進出を促すため、エジプトや南アフリカなど7カ国との間に「ビジネス環境改善委員会」を新設すると掲げた。(共同)