Friday, August 30, 2019 10:29 AM

米、グリーンランドに意欲 領事館設置で中国に対抗

 米政府が、デンマーク領グリーンランドでのプレゼンス強化を図っている。トランプ大統領が意欲を示した購入構想はデンマーク側から一蹴されたが、豊富な地下資源や地政学的な重要性に改めて注目。北極圏進出を加速する中国に対して出遅れが指摘される米国は、人口わずか数万の島に領事館を近く設置、巻き返しの足がかりとする方針だ。

 「デンマークにもう一度(購入の)オファーをすべきだ」。米国の軍事専門家は、ウォールストリート・ジャーナルに寄稿し、こう訴えた。

 グリーンランドは大部分が北極圏に位置し、日本の約6倍の面積に約5万6000人が暮らす世界最大の島。北極圏では地球温暖化で氷が溶けて航路が拡大し、レアアース(希土類)を含む地下資源の開発が容易になると見込まれる。(共同)