Wednesday, September 04, 2019 10:58 AM

色丹の新水産工場稼働へ ロシア大統領が式典参加検討

 ロシアが北方領土・色丹島の最新水産加工工場の稼働式典を4日に行う方向で準備していることが分かった。ウラジオストクでの東方経済フォーラム会場で式典を生中継し、プーチン大統領が直接稼働を指示することが検討されている。5日に安倍晋三首相との首脳会談を控え、島を自力で開発する姿勢を強調することで、日本に圧力をかける狙いがありそうだ。

 複数のロシア当局者によると、4日夜にフォーラム会場を極東のハバロフスク、サハ共和国、色丹島と中継でつなぎ、大型事業の開始式典を行う予定。工場幹部は4日「今夜、大統領から稼働の指示を受ける予定だ」と話した。

 工場は北方領土最大の総合企業「ギドロストロイ」が、島中部の穴澗(ロシア名クラボザボツコエ)に建設した。同幹部によると、ドイツやアイスランドの最新設備を導入。1日最大約1200トンのイワシやサバ、スケトウダラを加工できる。ロシアが建設した水産加工工場としては、最大規模だという。(共同)