Wednesday, September 04, 2019 10:58 AM

イラン、濃縮20%見送り 米制裁に第3弾対抗措置

 米国の制裁強化に対抗し核合意の制限を段階的に破っているイランのロウハニ大統領は4日、近く第3段階の措置に踏み切ると表明した。核関連活動を拡大する内容とし、詳細は5日までに公表するとした。複数の政府筋によると、米イラン首脳会談の仲介を模索するフランスが打ち出した金融支援案を「建設的」と評価しており、決定的な対立は避け、兵器級に近づく20%以上のウラン濃縮は見送る方針だ。

 核関連活動の拡大は、ウラン濃縮に使う遠心分離機の増設や、新型機の研究開発の推進が考えられる。イランの核開発拡大に反対する米欧の反応が焦点となる。

 ロウハニ師は閣議で、フランス提案を巡る協議で双方が歩み寄っているとの認識を示したが、5日までに最終合意に至るのは「疑わしい」と説明。第3段階については「重大な内容には見えないかもしれないが、重要なステップだ」と述べた。イランは第3段階実行後も核合意存続に向けた交渉は続ける方針だ。(共同)