Monday, September 09, 2019 10:54 AM

日産の西川社長16日辞任 取締役会が要請し了承

 日産自動車は9日、西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)が16日付で辞任すると発表した。山内康裕最高執行責任者(COO)がトップを代行し、正式な後任は10月末までに選ぶ。株価連動報酬を不当に上乗せ受給した問題の責任を取る面もあり、9日開いた取締役会が辞任を要請し西川氏が了承した。取締役会では特別背任事件などで起訴された前会長のカルロス・ゴーン被告に関する社内調査の結果も報告。旧体制下で際立つ統治不全からの決別を図る。

 西川氏は9日夜、横浜市の本社で記者会見し、ゴーン事件などの調査が終了したことで「ある意味で区切りが付いた。やや早いタイミングだが、取締役会で議論して辞任を決めた」と説明した。先立って会見した取締役会議長の木村康社外取締役は株価連動報酬の問題について「違法性はないが、ガバナンス(企業統治)上、重大な問題と認識している」と語った。

 ゴーン被告らの不正行為で日産が負った被害が総額350億円以上になるとの調査結果も公表し、損害賠償請求訴訟を起こすとした。(共同)