Wednesday, September 11, 2019 10:36 AM

ハビビ元大統領が死去 インドネシア

 インドネシアのスハルト開発独裁政権から民主化への橋渡し役となった同国のバハルディン・ユスフ・ハビビ元大統領が11日、ジャカルタの病院で老衰のため死去した。家族が明らかにした。83歳。

 スハルト元大統領の退任後、1998年5月に副大統領から第3代大統領に昇任。約1年5カ月の任期中、政党結成の自由化などを進めたほか、東ティモールの独立を認める方針を打ち出した。一方、長年スハルト氏の側近だったことから、スハルト一族の不正蓄財疑惑の追及に消極的だったとの批判も受けた。

 36年、スラウェシ島南部パレパレ生まれ。旧西ドイツのアーヘン工科大で航空工学博士号を取得。航空機メーカーのメッサーシュミット社の副社長を務めていた74年、スハルト氏に招かれ技術担当の大統領顧問に。78〜98年、研究・技術担当国務相として航空機や兵器の開発など大型国家プロジェクトを次々と打ち出した。(共同)