Tuesday, September 24, 2019 10:38 AM

パリ協定始動へ課題山積 排出減の具体策、米離脱も

 国連の気候行動サミット閉幕を受けて国連気候変動枠組み条約のエスピノサ事務局長は23日、ニューヨークの国連本部で記者会見し「素晴らしい成果が出た。パリ協定の下での取り組みの強化につながる」と高く評価した。2050年に温室効果ガス排出を実質ゼロにする目標を77カ国が示すなどしたためで、来年の協定始動に向け弾みがつくと強調した。

 一方、協定離脱を表明している米国は今年11月に正式通知に踏み切る可能性があり、次の焦点に。サミットでは排出削減目標を実現する具体策を示さなかった国も多く、温暖化の抑制に向けてなお多くの課題が残る。

 記者会見に同席した国連のデアルバ担当特使は「若者の動きがサミットの成功に大きく貢献した」と称賛。スウェーデンの少女グレタ・トゥンベリさん(16)から広がった抗議活動が各国を動かす原動力になったと強調した。各国が示した削減目標については、対策の進み具合の確認が重要になると指摘した。(共同)