Tuesday, September 24, 2019 10:41 AM

77カ国、50年排出ゼロ表明 温暖化対策、若者に呼応

 深刻さを増す地球温暖化に対処するための「気候行動サミット」が23日、ニューヨークの国連本部で開かれ、77カ国の首脳らが2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする長期目標を表明した。来年本格始動するパリ協定の下で対策を強化する方向性を明確にした。

 将来の地球環境に危機感を強め、世界各地で抗議行動を繰り広げる若者らの声に多くの国が応える姿勢を見せた形。一方、米国は今年11月に協定離脱を正式通知する可能性があるほか、サミットで目標を実現する具体策を示さなかった国も多く、温暖化の抑制には多くの課題が残る。

 サミットでは、世界に広まる若者の抗議活動の先駆けとなったスウェーデンの少女グレタ・トゥンベリさん(16)も発言。温暖化で人々が苦しみ、生態系が崩壊しているとして「全ての将来世代があなたたちを注視している。(必要な対策を怠り)われわれを失望させることは決して許さない」と各国の首脳らに対策を迫った。(共同)