Friday, September 27, 2019 10:35 AM

移転に反発、生活再建困難 スラウェシ島中部地震1年

 4800人以上が死亡・行方不明となったインドネシア・スラウェシ島中部地震から28日で1年。最大被災地、中スラウェシ州の州都パルでは日本の支援を受けながら復興に向けた取り組みが進むが、大規模な液状化などにより住民の生活再建は難しい状況だ。海沿いから移転を求められた漁師らは、職を失うことになると反発している。

 昨年9月の地震は、津波に加えて大規模に発生した液状化で被害が拡大した。インドネシア政府は沿岸部や内陸部の液状化被害地域を暫定的に居住禁止とし、地元当局が住民に移転を促している。

 パル北部の海沿いの村マンボロ・バラット。漁師サムスディンさん(44)は住宅を再建し、パル市当局から山の方へ移転を求められても拒否している。別の職業に就くための訓練も提案されているが「無理だ。先祖代々漁師なんだ」と語った。(共同)