Monday, September 30, 2019 10:31 AM

内戦シリアで「一帯一路」 中国、膨らむ存在感

 巨大経済圏構想「一帯一路」を掲げる中国が、内戦下のシリアと経済的な結び付きを強めている。アサド政権と対立する欧米諸国がシリアへの投資を手控える中、中東に拠点をつくりたい中国と、復興資金や技術が足りないアサド政権の思惑が一致。「シルクロードの歴史的つながり」を名目に、シリアは全面的に歓迎している。

 首都ダマスカスで9月上旬まで開かれた復興展示会「ダマスカス国際フェア」には、アサド政権を支援するイランやロシアなど約40カ国が参加した。中国はエネルギーや土木など約60企業が出展し、広報担当のハビブ・サルマン氏によると「参加国中で最大規模」だった。

 米国は「アサド政権は市民を攻撃している」として、展示会参加は米政府の経済制裁に違反すると警告、各国にボイコットを求めた。だが中国は「(展示会は)シリア経済の窓口」(駐シリア中国大使)として参加を強行した。(共同)