Tuesday, October 01, 2019 10:33 AM

世界貿易、大幅に減速 WTO、19年1.2%

 世界貿易機関(WTO)は1日、4月に発表した世界の貿易量予測を改定し、2019年は前年比2.6%増から1.2%増へ大幅に下方修正した。20年も3.0%増から2.7%増に減速する見通しを示した。米中貿易摩擦の激化などによる影響が長引く可能性があるとしている。

 貿易の停滞は世界的な経済減速を招き、景気下支えのための金融緩和を誘発している。WTOは経済状況次第で、貿易量の伸び率が19年は0.5〜1.6%、20年は1.7〜3.7%の幅で変動するとしており、さらなる下方修正も視野に入っている。今回の予測は、現時点での各国の国内総生産(GDP)予測が維持されることを前提に実施した。

 19年のこれまでの実績では、輸出が先進国は前年同期比0.2%増に対し、発展途上国は1.3%増。輸入は先進国が1.1%増に対し、途上国は0.4%の減少に転じており、影響の大きさが顕著となっている。(共同)