Wednesday, October 02, 2019 10:41 AM
介護の時間休暇で労使対立 制度見直し議論開始
厚生労働省は2日、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会を開き、介護が必要な親などの世話をするための介護休暇を時間単位で取得できるようにする制度改正の議論を始めた。労働者側は「介護離職や、育児と介護のダブルケアの問題もあり見直しが必要だ」と賛同したのに対し、経営者側は「労務管理の負担が大きい」と慎重な姿勢を示した。
現行の介護休暇制度は、要介護状態の家族1人につき年5日まで取得できる。「1日」か「半日」単位で取る必要があり、時間単位は認められていない。だが認知症の家族への突発的な対応や、ケアマネジャーとのやりとりなどは短時間で済む場合も多く、時間単位へのニーズが高まっている。
分科会で労働者側は「介護のため日中に仕事を抜けざるを得ない場合がある」と訴えた。経営者側は「数時間のための人手を確保するのは難しい。労務管理のシステム改修にコストもかかる」と主張し、中小企業への負担を懸念した。(共同)
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