Wednesday, October 02, 2019 10:42 AM

「同性婚」巡り内輪もめ 下村氏提起、保守派が反発

 自民党で憲法改正論議を巡り内輪もめが起きている。先月まで憲法改正推進本部長を務めた下村博文選対委員長が、同性婚を可能にする憲法24条の改正があり得ると提案したのに対し、伝統的家族観を重視する保守派が反発した。下村氏としては野党を議論に引き込む狙いだったが、野党は自民党の混乱を冷ややかに見ている。

 「24条は同性婚を認めていないというのが党の立場だ。なぜ根本的に覆すのか」。1日の自民党総務会で、古屋圭司元拉致問題担当相が口火を切ると、下村氏は「野党との議論のきっかけになればいいと思った」と反論した。両氏の応酬は4、5回にわたった。

 問題とされたのは、先月21日に富山市であった党会合での下村氏講演だ。9条への自衛隊明記など党改憲案4項目だけにこだわらない姿勢を表明。改憲論議の一例として、婚姻を定めた24条の「両性の合意」を「両者の合意」と改めれば同性婚が可能になると言及した。(共同)