Monday, October 07, 2019 10:39 AM

関電子会社に元高浜町長 顧問20年超、元助役を重用

 関西電力役員らが福井県高浜町の元助役森山栄治氏(故人)から多額の金品を受領していた問題で、関電子会社の「環境総合テクノス(旧・関西総合環境センター)」(大阪市)が、元高浜町長の浜田倫三氏を退任後の1983年から死去した2005年までの20年以上、顧問として雇い入れていたことが7日、同社への取材で分かった。

 浜田氏の町長時代、森山氏は町に採用されて助役になり、ともに高浜原発を推進してきた。森山氏は87年から今年3月に亡くなる直前の昨年12月まで、関電子会社「関電プラント」(大阪市)の顧問を30年以上務めていた。関電が森山氏以外にも高浜町の実力者を囲い込み、強固な関係を築いていたことが浮き彫りになった。

 また関電が14〜17年、森山氏が顧問を務めていたとされる高浜町の建設会社「吉田開発」に、同社が主業務とする土木建築工事以外にも、原発の工事用資機材を置くための所有地の賃貸借や原発構外施設の巡視業務の契約を、入札を伴わない「特命発注」で結んでいたことも判明。関電は吉田開発に原発関連の広範な業務を発注しており、特別扱いが常態化していた。(共同)