Monday, October 07, 2019 10:39 AM

米軍シリア北部撤収開始 トルコ作戦へ、クルド窮地

 ホワイトハウスは6日、トルコが近くシリア北部で新たな軍事作戦を行うと発表した。過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦で米軍に協力したクルド人勢力の支配地域が対象で、クルド側は7日、米軍がシリア北部の国境地帯から撤収を始めたと発表。クルド人勢力は後ろ盾の米軍を失い、窮地に陥る可能性が強まった。

 クルド人勢力を敵視するトルコは過去にもシリア北部で軍事作戦を行ってきたが、新作戦は範囲を東側に拡大する見通し。クルド側はトルコ軍の攻撃に徹底抗戦する決意を強調、報道担当者は「裏切り行為だ」と米国を非難した。

 トランプ大統領は7日、ツイッターで「われわれはばかげた終わりなき戦争から手を引くときだ」と強調し、シリア情勢はトルコや欧州、ロシア、クルド人勢力などが担うべきだと主張した。クルド人勢力には大金と武器を渡してきたと説明した。(共同)