Wednesday, October 09, 2019 10:32 AM

関電、会長ら5人引責辞任 金品受領で「信頼失墜」

 関西電力は9日、八木誠会長(69)ら5人が取締役や執行役員を辞任したと発表した。高浜原発が立地する福井県高浜町の元助役森山栄治氏(故人)から、八木氏を含めた役員らが約3億2000万円相当の金品を受け取っていた問題の責任を取る。第三者委員会の委員長は元検事総長の但木敬一弁護士に決めた。12月下旬をめどに調査結果をまとめ、公表する。岩根茂樹社長(66)は原因究明のために残り、報告日付で辞任する。会長職は当面空席とする。

 大阪市で開いた記者会見で八木氏は「改めて深くおわび申し上げる」と謝罪。岩根氏は「関電、原子力事業の信頼が失墜している。責任は重いと思った」と述べた。国会の参考人招致には「要望があれば真摯に対応したい」とした。

 八木氏らは発覚当初、続投に意欲を示したが約2週間で辞任表明に至り、世論の批判をかわせると見込んだ判断の誤りが明白となった。説明不足から記者会見を3回開く異例の失態も演じた。(共同)